広告・アフィリエイトリンクを含みます。 編集方針
2027年6月に新築を引き渡されると、エアコンを買うのは新しい省エネ基準に切り替わった直後になります。何が変わり、いくら違うのか。
ヒント
結論は3点です。
- 何が起きるか: 壁掛形の目標年度が2027年度(2027年4月〜2028年3月)になり、6〜10畳用の目標APFは5.8から6.6へ上がります
- いつまでが旧モデルか: 共同通信によると、ダイキンの新基準適合モデルは2027年3月発売の見込みです。6月の引き渡しは、その3か月後にあたります
- 新築なら何をするか: 工務店に施主支給の可否を聞き、旧モデルを先に買うか、引き渡し後に新モデルを買うかを決めます

壁掛形の目標が2027年度になり、6畳用はAPF5.8から6.6へ
2022年5月31日、経産省が省エネ法(トップランナー制度)のエアコンの新しい省エネ基準を告示で公布しました。
壁掛形の目標年度は2027年度、壁掛形以外とマルチは2029年度です。
APFの測定方法も、JIS C 9612:2013に変わりました。次の表は、壁掛形・一般地の目標値です。

| 畳数のめやす・冷房能力 | 現行APF | 2027年度APF |
|---|---|---|
| 6〜10畳用(2.2〜2.8kW) | 5.8 | 6.6 |
| 14畳用(4.0kW) | 4.9 | 6.6 |
| 18畳用(5.6kW) | 5.0 | 6.3 |
| 23畳用(7.1kW) | 4.5 | 5.9 |
現行基準からの改善率は、2.2〜2.8kWで13.8%、4.0kWで34.7%、5.6kWで26.0%、7.1kWで31.1%です。
現行はJIS 2005、新基準はJIS 2013の測定法です。経産省自身が、この比較は参考扱いとしています。
値上がりは2〜3割、6畳用で2万〜5万円の見込み
共同通信(2026年10月28日)によると、ダイキンは2027年3月発売の新基準適合モデルで、2〜3割程度の値上げを見込んでいます。
6畳向けは都内量販店で現行12万〜18万円程度、2万〜5万円程度上がる見込みです。
要因は熱交換器の大型化、圧縮機の性能向上、ナフサ・アルミ・銅の高騰だそうです。
新基準対応済みの上位機種も値上げされ、旧モデルの駆け込み需要で販売は記録的に伸びたと伝えています。
小さい部屋に6畳用を4台つける家なら、この幅を掛けて8万〜20万円の見込みです。18畳用の幅は報道にありません。
基準未満のエアコンは店頭から消えるのか
販売を禁じる規定はありません。達成の判定は、製造・輸入事業者ごとに、目標年度以降に出荷する機器のAPFを出荷台数で加重平均して基準以上かどうかで行います。
勧告・命令の対象は、年間500台以上を生産・輸入する事業者です。事業者ごとの平均で判定するので、基準未満の機種が店頭から即日消えるわけではありません。
販売店の在庫をどう扱うかを直接定めた一次資料は、見つかっていません。
共同通信(2026年7月7日)によると、現行品で新基準を満たすのは三菱電機が6割、ダイキンが2割、富士通ゼネラルが5割です。
3社は今秋以降の全機種を新基準に適合させる方針で、基準未満でも販売はできると伝えています。
- ダイキン: 2027年モデルの全ラインアップが2027年度基準を達成し、うるさらXは2026年11月1日発売
- 三菱電機: 霧ヶ峰ZWシリーズ12機種を2026年10月30日に発売
- パナソニック: Cシリーズは全機種でAPF6.6を達成
引き渡しが2027年6月なら、買い方は3通り

A 2027年2〜3月に旧モデルを買って施主支給
値上がり幅を避けたい人向けです。
注意点は在庫です。駆け込み需要で販売が記録的に伸びたため、2〜3月に欲しい機種が残っているかは店頭次第です。
施主支給は、工務店が受けてくれるかを先に聞きます。保証は購入日から始まるので、引き渡しの数か月前に買えば、入居前に保証期間が進みます。保管場所も要ります。
B 引き渡し後に新基準モデルを買う
保管場所がない人や、保証を入居日に近づけたい人向けです。
注意点は価格です。値上げ幅は見込みの段階なので、店頭の実売価格を見て決めます。
C 小部屋は旧モデル、リビングは新モデル
目標値の引き上げ幅は、2.2〜2.8kWの13.8%に対して5.6kWは26.0%です。リビングだけ新基準にして、小部屋の値上がり分を抑える考え方です。
注意点は、機種ごとに購入日が分かれることです。保証の起算日も別々になります。
値上がり分を電気代で取り返せるかは、この式で出せる
同じ能力の機種なら、APFが5.8から6.6になると、消費電力量は5.8÷6.6で約0.88倍、約12%減る計算です。式は次のとおりです。
- 年間の差額(円) = (旧モデルの期間消費電力量 − 新モデルの期間消費電力量) × 電力単価(円/kWh)
- 回収年数 = 新旧の購入価格の差 ÷ 年間の差額
期間消費電力量は各機種の仕様表、電力単価は検針票の数字を使います。測定法が違う新旧の比較は参考です。
- 工務店が施主支給とエアコンの取り付けを受けてくれるか
- 購入日から始まる保証と、引き渡し日のずれ
- 購入から引き渡しまでの保管場所
- 仕様表のAPFと期間消費電力量が、どの測定法の数字か
- 各部屋の冷房能力
よくある質問
壁掛形以外のエアコンも2027年度から変わりますか?
2027年度は壁掛形が対象です。壁掛形以外とマルチの目標年度は、2029年度です。
施主支給で買ったエアコンの保証は、いつから始まりますか?
購入日からです。引き渡しより前に買うと、入居前から保証期間が進み始めます。
フロンの回収は、家庭用エアコンにも広がりますか?
環境省は2026年6月の検討資料で、「家庭用エアコンに係る大気放出抑制の抜本的強化」を今後講ずべき措置として整理しました。方向性の段階で、法改正の内容と時期は決まっていません。 共同通信(2026年4月20日)も、家庭用にも回収規制を広げる方向で検討と報じています。
まとめ
- 小部屋4台の値上がりは、報道の幅なら8万〜20万円の差になります
- 在庫の扱いを定めた一次資料はないため、店頭の在庫は販売店に直接聞くのが確実です
- 電気代で取り返せるかは、仕様表と検針票の数字で計算してから決めます


